週刊アクセス
 
 
平成13年2月7日 第42号
 
     
  今週のヘッドライン  
 
アットホーム Yahoo!に事業用賃貸物件情報を提供
今年のマンション発売、減少の見込み
神戸地裁 建て替え決議無効、補修派が勝訴
大阪市の人口増加
 
     
     
  アットホーム Yahoo!に事業用賃貸物件情報を提供  
  (住宅新報Housing TIMES 2001.2.5)  
 
 不動産情報サービスのアットホームは2月1日から、ヤフー不動産 に同社ネットワークに登録された全国の事業用賃貸物件情報の提供を始めた。今回、情報提供されるのは会員会社がインターネットによる情報公開を希望した物件で、首都圏2,350件、東海650件、近畿1,650件、その他450件の合計約5,100件。情報は毎日更新される。「店舗」「事務所」「その他」の各種目ごとに、路線と行政区での検索が可能で、最寄駅、所在地、賃料、礼金・敷金、保証金、使用部分面積、間取り図などが一覧表示される


いわせてんか! 同社は積極的にネット上の物件検索(特に賃貸情報)を推進している企業の一つである。また、裁判所の競売物件を公表、データ等の分析も行っている。これから入札される競売物件の検索もさることながら、開札結果(最新分のみ)からは、地域の底値や価格水準、人気物件の種類(入札人数と最低売却価格との乖離(高値入札))が読み取れる。また、近時月額10000円で成約物件を含んだ約11万件以上の物件検索ができる"at home on the web"を開設。貴重なデータソースとなる。
 国、レインズ等公共的な組織のWeb改革は遅々として進んでいる気配がないが、このように民間では徐々にその垣根は低くなりつつある。情報を抱え込んで業界利益を守りたい意図は無理からぬことではあるが、ここは意識を変革しないと、自らの発展を阻害してしまうような気がしてならない。


 




今年のマンション発売、減少の見込み
(日経H13.2.5)
 
 好調が続いてきた新築マンション市場に減速感が出てきた。不動産経済研究所(東京・新宿、角田勝司社長)が5日発表した2001年の全国のマンション発売戸数予測は17万5000戸で、前年比3.9%減少する見通し。昨年の大量供給で在庫がやや増加しているほか、株安などを受けて購入者が慎重に物件を選ぼうとする傾向が強まっている。住宅投資のけん引役だったマンションに陰りが出てくれば、景気の先行きにも影響を与えそうだ。
 2000年の全国発売戸数は、前年比11.9%増の18万2067戸で、1994年に次ぐ過去2番目の水準だった。地域別では、首都圏が同10.8%増の9万5635戸で過去最高、近畿圏が同11.2%増の3万9737戸となったほか、全地域で前年実績を上回った。住宅ローン減税や低金利、物件の低価格化などが寄与した。売れ行きを示す契約率の年間平均は、首都圏が前年比0.6ポイント増の79.6%、近畿圏が前年比2.8ポイント減の75.7%と好不調の目安となる70%を上回った。一戸当たりの分譲価格は地価下落を受け、全国平均で前年比3.0%減の3540万円となった。

いわせてんか! 
 マンション市場の動向については当HPでもたびたびお伝えしているが、今年のマンション供給戸数予測は、昨年の大量供給が祟り減少する見通しとのことだ。
 新築マンションの売れ行きは、記事にもあるように政策的な住宅ローン減税や低金利、分譲価格の低下等により依然好調である。一方、ここ数年の大量供給は需要を先食いした感があり、多少販売戸数が減少しようが、高まる在庫圧力、土地の放出圧力等の要因により、需給のバランスが崩れ、新築マンション価格はさらに値崩れを起こす可能性が高いと思われる。








神戸地裁 建て替え決議無効、補修派が勝訴
(日経 H13.2.1)

 阪神大震災で被災した神戸市兵庫区東山町のマンション「東山コーポ」(90戸、13階)管理組合の建て替え決議を巡り、補修を主張して反対した住人11人が決議の無効確認を求めた訴訟の判決が1月31日、神戸地裁であった。
 水野武裁判長は「登記簿上、複数戸を所有する住民の票は一票として数えるべきだ」と採決時の集計ミスを認定、決議は成立に必要な賛成者数を満たしていないとして原告の請求を認めた。
 同種の訴訟は同地裁などで三件が係争中で二件の判例があるが、補修派住民の勝訴は初めて。
 

いわせてんか! 
  現行の「建物の区分所有等に関する法律」(以下、区分所有法)は建て替え(要件:老朽、損傷、一部の滅失)決議の要件として「区分所有者の5分の4以上の賛成が必要」と規定している(62条)。この点について、早大教授・山野目章夫氏によれば、複数戸の所有者を一票に数えるのは従来の解釈通りとのこと。しかし、建て替えをせずに老朽マンションを放置しておくと「スラム化」を招きかねない。当判例のケースは、原因が震災であるため一概に結論を導きにくいところもあるが・・・。
 マンションの建て替え基準等については不明確な点が多いが、今夏、マンション管理士の創設や管理業者の登録制を柱とするマンション管理適正化推進法が施行される予定である。また、区分所有法の改正も行われるそうなので(建て替え決議の要件緩和等)、このような問題に対処できるような法整備を期待する。

        (関連記事は、住宅情報H13.2.21号参照)





大阪市の人口増加
(日経 H13.2.6夕刊)

 磯村隆文大阪市長は6日、今年1月1日時点の大阪市の人口は259万9千人で、13年ぶりに前年同月を上回ったことを明らかにした。「市内の地価が下がっており、市内の便がいいところにいいマンションが建ち始めた」としている。 

いわせてんか! 
 マンションの建築ラッシュ等で郊外から利便性の高い市内中心部への回帰となった。高齢化などによる都心部での居住ニーズの増加も影響しているのであろう。とくに中央区、西区、北区などでの中心部で増加が目立つということである。これを契機にそろそろ大阪市も活気を取り戻し、地価の下落に少しでも歯止めがかかることを望む。




 
 




 ※「いわせてんか」は、(株)アクセス鑑定の統一見解ではなく、執筆担当者の私見にすぎません。

           
 
  ―平成13年2月7日号・完―  
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